特定非営利活動法人 褥瘡サミット Summit of Pressure Ulcers

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理事長からのあいさつ

 褥瘡医療は多職種連携が必要な領域であり、チーム医療の原点ともいわれている重要な領域です。褥瘡は床ずれという別名をもち高齢化社会において徐々に注目されてきた疾患です。難治性というイメージの強い疾患でもありますが、薬剤師の薬物治療支援が役立つ分野であります。それを実現するためには、薬剤師も褥瘡に関する臨床的な基礎知識の習得や実際の使われ方などを学ぶことがとても大切です。褥瘡サミットでは、そのための準備を支援し、医師や看護師との協働が実践できる段階に入るまで継続致します。基礎編では薬剤の特性を座学と実習で学びます。応用編では病態や実際の使い方を褥瘡モデルを用いて学びます。これらを包括的に学ぶことによって実践的な知識が習得でき、医師や看護師とのコミュニケーションが円滑になります。

 病院ではすでに褥瘡対策チームが結成され、回診の中で薬剤師には薬物治療に対する提案が求められます。在宅などでは薬剤師の関わり自体が発展途上のため、薬物治療に関わることの難しさがあります。どちらの環境においても「目に見える疾患」の褥瘡の薬物治療に参加するためには病態を観察することが必要です。そして医師との協働が何よりも重要です。医師と事前に作成・合意されたプロトコールに基づき薬剤師が参加することが求められるようになっていきます。プロトコール作成において薬剤師が医師と協働し、薬物治療をサポートすることが必要であると考えます。それにより難治性褥瘡が治りやすくなる可能性があります。

 褥瘡サミットでは、医師の薬物治療を支援するために必要な知識や技術を習得するための機会を提供します。また研究活動を行い、新しい知見について学会発表や論文投稿なども行っております。医師や看護師とともに褥瘡に患っている患者様を支援するために、褥瘡の薬物治療への積極的な薬剤師の参加を推進し、医師との協働薬物治療管理を是非とも実践しましょう。

理事長 古田勝経
医療法人愛生館 小林記念病院 褥瘡ケアセンター長
国立長寿医療研究センター 薬剤部特任研究員

運営体制

理事 野田 康弘 金城学院大学教授
理事 野原 葉子 チューリップ薬局
監事 吉田 久美 日本調剤株式会社平子薬局
監事 伊藤 由紀 スギヤマ薬品薬事部顧問
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